nunulkのプログラミング徒然日記

毎日暇なのでプログラミングの話題について書きたいことがあれば書いていきます。

小さなチームにおける定例ミーティングの有り様について

はじめに

この記事について

私は、スタートアップあるいは少人数のチームにおいて、定例ミーティングは必要ないと考えていますが、最近は以前ほど拒否感は薄れ、むしろやりたいならやったほうがいいと思うようになったので、その辺りの考え方の変遷も含め、総体としての仕事における定例ミーティングの有り様について言語化しておこうと思います。

定例ミーティングとは

毎週決まった曜日と時間に行われるチームメンバー全員参加のミーティングのことを指します。毎週ではなく毎日、毎月の場合もあるでしょうが、自分の経験の中では定例と名のつくミーティングは週次が多いので、本記事内では週次を対象とします(が、月次でもそんなに変わらないかもしれません)。

定例ミーティングは必要ないと考える理由

まず、定例ミーティングは必要ないと考える理由ですが、すべからくミーティングというのは意思決定のために必要な議論をする場、と捉えていて、その意味でいうと、スタートアップのような小さな組織の意思決定に必要な議論をいつどこでどうやるか、という問題に対する解法として最適ではない、と考えているためです。 まず、そもそも定例ミーティングの目的にはどんなものがあるかというと:

  1. 今週のタスクの進捗確認
  2. 来週のタスクの選定
  3. 意思決定の依頼
  4. 相談事

あたりかと思います。

では、具体的になぜ最適ではないと考えているかというと、それぞれ以下のように対処可能だからです。

  1. 今週のタスクの進捗確認
    1. プロダクトバックログ、デイリースクラム(もしくは日報)で確認できる
  2. 来週のタスクの選定
    1. プロダクトバックログは優先順位付けされてるはずなのでそこから各自取ればいい
  3. 意思決定の依頼
    1. 意思決定権を持つ個人が特定できれば Slack で聞けば解決できる
    2. 複数人での議論が必要なトピックでも Slack で非同期で解決できる
  4. 相談事
    1. 即時で Slack で聞けばいい

進捗管理については、プロダクトバックログのような ITS(Issue Tracking System)はどこでも使っているので(ですよね?)、そこでわかるようにすれば済むことです。日次で進捗が知りたいマネジャーであれば、Slack で毎日報告してもらえばいいです。

意思決定については、1 については言うまでもなく、週次の定例ミーティングを待たずに Slack (および類似のチャットツール、以下同)でサッとお伺いを立てればすぐに解決できます。 2 についても、関係者の多い組織においては調整に必要な人数が多いので、一処に集まって決めるほうが効率的だと思いますが、人数の少ない組織においては、Slack で非同期でもいいので、関係者まとめてひとつのスレッド内でできるだけ早く決めてしまったほうが手っ取り早い、ということです。議論をしましょうといっても、お任せしますっていうスタンスの人もいますし、案外サッと決まることが多いです。定例を待たずに素早く決めちゃいましょう。

相談事も一緒で、詰まったらすぐ聞いてください。定例まで温めておくメリットは何もありません。

多角的な視点がほしいような議題があれば、その都度直近で全員の予定の合う日時に集まって(可能なら即時て)話し合えばいいので、決まった時間である必要はまったくないと考えます。

それでも定例ミーティングをやりたいならやればいいと思うようになった理由

昨今フルリモートの案件ばかりやっているので、顔を合わせる機会がほとんどありません。なので、週に1時間くらいは顔を突き合わせておしゃべりする時間くらいはあってもいいよな、と考えるようになりました。

もともと、ミーティングはコストが高い(参加人数分の時給を計算してみてください、その上でそれに見合うベネフィットが出せていると自信を持って言えるかというと自分は自信ないです)ので、やらないで済むならやらないようにしたい、と思っていましたが、効率を追求する中で失うものもあるわけで、定例ミーティングのもたらす恩恵が、コスパという指標だけで測れないものになったなぁと感じます。

この辺り科学的にどうなのかは分かりませんが、自分の肌感覚としては、ノンバーバルコミュニケーションの影響というのはチームの健康度において重要なファクターだと思うので、軽視できないんですよね。

なので、むしろ、上に挙げた定例ミーティングの目的はいったん脇に置いといて、雑談でもしたほうがよっぽど有意義なのではないか、とさえ思います。中途半端に課題発見・課題解決を定例でやろうとするほうが、スピードが遅い上に下手すると結果も出ない、みたいなことになりやすい気がします。

プロフェッショナルな個人の集まりであれば、心理的にどうあれ、きっちり仕事をこなすし、定例ミーティングはなくてもぜんぜん困らないと思うんですが、週に1時間くらいはみんなで集まってわいわいするのもいいじゃないですか、っていう心境です。

おわりに

チームやマネジャーによって定例ミーティングの位置づけや目的意識は異なるでしょうし、自分が業務委託で入るときにはなるべくそれらを尊重したいという気持ちはありつつも、定例ミーティングでやることが増えたり、そこでの成果を求めすぎたりするのを見ると、原点に立ち戻って、解決したい課題はなんなのか、考えてほしいなと思ってしまいます。もし、今後、定例ミーティングの有り様について相談したいとマネジャーやチームリーダーに言われた場合はこの記事をベースにしつつ、議論してみたいです。